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roomマイコーチの部屋【管理栄養士からのアドバイス】

間食が血糖値を改善する!? 新常識とおススメの摂り方 


血糖コントロールに間食は大敵!そうお思いのあなたに朗報です。「質の良い間食」カロリーや栄養バランスの良い食品を間食として利用するのは、むしろ健康に良いことが明らかになりました。ここでは、糖尿病と「間食」についてお伝えします。

 

間食

そもそも間食とは?

「間食」は、朝・昼・夕の3食以外にとる、エネルギー源となる食べ物と飲み物のことを言います。間食には、食事だけでは摂取できない栄養素を補うだけでなく、仕事や勉強などでの気分転換、生活にうるおいを与えるなどの役割があります。

間食イコール甘いお菓子や菓子パンなどの嗜好食品、ジュースやコーラなどの清涼飲料、ファストフードやジャンクフードと思っている方は要注意です。好きなものを好きなだけ食べてしまうと、1日に摂取するエネルギー(カロリー)が消費するエネルギーよりも多くなり、肥満につながる可能性や血糖コントロール不良に繋がります。

 

間食の新常識

「質の良い間食」をとっていると、コレステロールや中性脂肪などの血中脂質や、血糖値を下げるホルモンであるインスリンに対する体の感受性は改善することが1,000人以上を対象にした調査で明らかになったと、米国栄養学会(ASN)の2023年の年次学術集会で発表されました

また、ハーバード大学公衆衛生大学院などによる別の研究で、間食として「超加工食品」を食べることは勧められないと示されました。

「超加工食品」とは、スナック菓子、菓子パン・総菜パン、カップ麺、ピザ・ホットドッグ、ケーキ・クッキー・ビスケット・パイ、ドーナツ・マフィンなどを言います。これらの食品は、糖質や脂肪が多く含まれ、高カロリーであることが多いのです。

 

質の良い間食

野菜・果物・ヨーグルト・ナッツ類などの加工度の低い、自然に近い食品を選ぶと良いでしょう。牛乳やヨーグルト、チーズは日本人に不足しがちなカルシウム源を補給できます。その際、脂質の摂取が気になる場合は低脂肪のものを選びましょう。また普段の食事で果物の摂取が少ない場合、間食に適量とることも効果的です。果物にはビタミンや食物繊維が多く含まれています。とくに柑橘類をよく食べている人は、虚血性心疾患のリスクが低かったという研究結果もあります。

 

間食を味方につけ血糖コントロールを

いつ、何をどれくらい食べる?

お腹が空きすぎると、頭がぼーっとする・・これは血糖値が下がっているサイン。空腹時間が長すぎると、血糖値が下がり、脳の働きが悪くなってきます。仕事や勉強にも影響が出るでしょう。少しお腹を満たす間食をとるだけで低血糖の状態を防ぐことができ、集中力を保ってくれます。

また、食べすぎや飲みすぎ、早食いなどで起きる食後高血糖(血糖値スパイク)を防ぐことにも一役買ってくれます。残業などで夕食が遅くなると昼食から夕食までの間が空き、空腹時間が長くなった上に、夕食のドカ食いに繋がります。このドカ食いを防ぐためにも間食がおススメです。

その場合は間食=お菓子という制限をなくして、間食=ごく軽い軽食という発想を持ちましょう。タンパク質や脂質が豊富な食材。例えば、糖質の多い菓子パンや和菓子などよりも、ヨーグルトやチーズ、ナッツ類などを選んだ方が、血糖値が急上昇せず、1日の食事の栄養バランスもよくなります。糖質が含まれていてもタンパク質や脂質が含まれていれば、血糖値の急上昇が起こりにくくなります。食物繊維を多く含むモノもおススメです。腹持ちが良い、腸での糖質の吸収を妨げるといったメリットがあります。

間食は食後3〜4時間後がおススメです。午後3〜4時ごろを軽食タイムにするとよいですね。
いくら間食が良いと言ってもやはり適量であることが大切です。1日約100~200Kcal程度を目安にするのをお勧めします。
そして、夜遅くに間食をとることも明らかに健康には良くありません。 夜の9時以降に間食をとっている人は、昼間に間食をとっている人に比べ、HbA1c値・食後の血糖値、食後の中性脂肪値が高めになると言われています。

 

おススメの間食




  • ゆで卵
  • ナッツ類(無塩)
  • 乳製品(ヨーグルトやチーズなど)
  • 大豆製品(豆腐、枝豆など)
  • 魚肉ソーセージ
  • 果物(柑橘類やキウイフルーツがおススメ)
  • 乾物(あたりめ、チーズたら、など)
  • 高カカオチョコレート

     


    スナック菓子、菓子パン・総菜パン、カップ麺、ピザ・ホットドッグ、ケーキ・クッキー・ビスケット・パイ、ドーナツ・マフィンといった「超加工食品」ではなく「質の良い間食」をうまく取り入れて血糖コントロールに繋げましょう☆


    生活習慣病を改善したい方、気になっている方

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    • 管理栄養士 腎臓病療養指導士

      大都 宏子(だいと ひろこ)

      私はここに来るまでの20年。多くの在宅で生活習慣病の療養をされている方に出会ってきました。病院とは異なり、自宅で食事療法に取り組まれる方の悩みや不安は千差万別。自分なりに取り組むもなかなか改善できない。何からすれば良いのかわからない、気づけば重症化していた・・・悩みは出会った人の数だけあったように思います。 ここでは、少しでもみなさんの不安や悩み解決の糸口になるような情報を発信していきたいと思います。