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roomマイコーチの部屋【管理栄養士からのアドバイス】

食欲ってコントロールできるの!?食欲と血糖コントロールの話 


食欲の秋到来!
ついつい食べすぎて血糖コントロール悪化に・・・。そんなことにならないように食欲も血糖もコントロールできたら嬉しいですよね。食欲って実はコントロールできるって知ってました?
ここでは、「食欲をうまくコントロールして食べすぎを防止する」についてお伝えします。

 

食欲

食欲とは?

食欲とは、空腹として感じられる「食物を食べる願望」です。睡眠欲及び性欲と並ぶ人間の三大欲求の一つ。全ての高等生物に存在し、新陳代謝を維持する為に必要なエネルギーを取り入れるのに必要なものです。

食欲は、消化管、脂肪組織及び脳の相互作用により調節されています。食欲の調節が正常にできなくなった場合、「拒食症」または「過食症」の原因となり、栄養失調や肥満につながります。

(参照)食欲 - Wikipedia

2つの食欲

①代謝性食欲

血糖値が下がり、空腹感をなくすために「食べたい」という食欲のことを言います。生理的な現象で、「お腹がすいたから、食べる」という行動に出ます。この代謝性食欲は、意志ではどうしようもないものです。

②認知性食欲

グルメ番組やCMを見て、「お腹がすいた~」となる場合の食欲のことを言います。「お昼の時間になったから食べる」など、外部からの刺激による場合もこれに当てはまります。

ストレスから食欲がなくても口寂しく、何かを食べることで発散するという場合も、認知性食欲になります。

 

食欲が増える原因

①持続的なストレス

ストレスは食欲に影響を与えるさまざまなホルモンに作用することから、食欲とストレスには密接な関係があると言われています。 ストレスを感じると摂食中枢を刺激するホルモンである「ドーパミン」の分泌が過剰になるため、食欲が高まってしまうのです。
また、ストレス状態が続くと食欲を抑える「レプチン」というホルモンの分泌量が低下し、満腹を感じにくくなるのです。

ストレスで食べすぎてしまう場合は、食べること以外のストレス解消法を見つけると良いですね。ストレスの原因になっている問題の解決に取り組むことも大切です。


②身体が栄養不足になっている

一見食べている量は十分でも、栄養バランスが偏っていると、身体は足りない栄養素を補おうとします。特にタンパク質や糖質が不足すると、栄養不足から食欲が増してしまいます。


以下の項目にあてはまる食生活の人は要注意です。

  • ファストフードばかり食べる
  • コンビニ弁当やインスタント食品が多い
  • 丼ものや麺類が多い
  • 野菜ばかり食べるなど、特定の食品を食べる
  • 極端な糖質制限をしている

    該当する項目があれば、栄養バランスが偏っています。意識してたんぱく質や糖質の過不足をなくすよう心がけましょう。。

    「揚げ物に目がない。」「ついコンビニによるとレジ横のホットスナックを買ってしまう。」身に覚えがある方は糖質を減らし過ぎている可能性があります。


    ③睡眠不足

    睡眠不足の人は食欲を増進させるホルモンの分泌量が増え、食欲を抑えるホルモンの分泌量が減ることが解明されています。そのため、睡眠不足になると肥満になりやすいのです。
    しっかりと睡眠をとっている人に比べ、睡眠不足の人は肥満の割合が多いという研究結果もあります。

    睡眠をとるだけで、食欲のコントロールができて太りにくい身体になるなら、こんな効率の良い方法はありません。いつもより30分早く寝る日を設けてみましょう。

    ③女性ホルモンの乱れ

    女性の場合、生理前の女性ホルモンの乱れによって食欲が止まらなくなることがあります。私はこれを「過食期」と呼んでいます()

     
    生理前や生理中は女性ホルモンの「黄体ホルモン」の分泌量が増え、身体が勝手に脂肪や糖分などの栄養素を蓄えようとするため、食欲が増してしまうのです。
    『食べない!』ではなく『食べすぎないように・・』という気持ちを持って「過食期」を過ごしましょう。

    ④血糖値の急上昇

    血糖値が急上昇すると、食欲を抑えられなくなります。

    1日3食を規則正しく食べることが重要です。特に朝食は必ず食べましょう。朝食を抜いて前日の夕食から空腹状態が長く続くと身体は飢餓状態となり、ランチのときの食欲が倍増してしまい血糖値も急上昇!ますます食欲もアップしてしまいます。

    食べ方でも血糖値の急上昇を防ぐことができます。

    いきなりご飯やパンと言った主食から口にするのではなく、先にサラダなど糖質の低いものから食べる、味噌汁やスープから食べることで血糖値の急上昇を避けましょう。

    朝食やランチが菓子パンだけ、おにぎりだけでは血糖値を上げるだけの食事となってしまいます。ゆっくり食べるためにも「噛むこと」も重要です。「やわらかいパンやおにぎりだけ」を避け、野菜やキノコ、海藻類、たんぱく質が摂れるものを添えましょう。海藻サラダやサラダチキン、ビーンズ入りのミネストローネ、具たくさんの豚汁などがおすすめです。

    食事と食事の間隔が長く空く時は、ナッツやチーズなど、血糖値が上がりにくい物を少量食べると良いでしょう。




    月経開始の3~10日前「黄体期」の期間は食欲が増しやすい時期。この期間は甘いものやしょっぱいものを食べたくなったりと、いつもは食べないようなものも欲してしまいます。『食べない!』ではなく『食べすぎないように・・』という気持ちを持って、のんびりお風呂に入ったり、お気に入りのアロマや音楽など、ご自身にあった方法で心身を癒してリラックスして過ごしましょう。

     


     

    食欲をコントロール

    食欲を抑える一番の方法は「生活習慣」を見直すことです。食欲が増進しやすくなる原因は、睡眠不足や食べ方などのちょっとした生活習慣の積み重ね。睡眠不足解消や食べ方などの習慣をうまく工夫できれば、食欲が抑えられます。

    「習慣は21日で身につく」と言われています。

    生活習慣を見直してうまく食欲と血糖コントロールに繋げましょう☆


    生活習慣病を改善したい方、気になっている方

    日々の食事の中で血糖値のコントロールに悩まれている方も多いと思います。「マイコーチ」では糖尿病治療に配慮した、エネルギーや塩分を調整したお弁当をご用意しております。 只今、無料カウンセリングを受付中です。この機会にぜひご相談して下さいね。



    • 管理栄養士 腎臓病療養指導士

      大都 宏子(だいと ひろこ)

      私はここに来るまでの20年。多くの在宅で生活習慣病の療養をされている方に出会ってきました。病院とは異なり、自宅で食事療法に取り組まれる方の悩みや不安は千差万別。自分なりに取り組むもなかなか改善できない。何からすれば良いのかわからない、気づけば重症化していた・・・悩みは出会った人の数だけあったように思います。 ここでは、少しでもみなさんの不安や悩み解決の糸口になるような情報を発信していきたいと思います。