roomマイコーチの部屋【管理栄養士からのアドバイス】
血糖コントロールできる!?おつまみとお酒の上手な付き合い方
糖尿病なのに・・・
ダイエット中なのに・・・
健康に気を遣いたいのに会食が続く・・・
ここでは、そんなお悩みをお抱えのあなたへ「おつまみとお酒との上手な付き合い方」をお伝えします。
アルコールって太る?太らない?
アルコールのカロリーって?
アルコールの熱量(カロリー)は1gで7kcalです。太らないと噂の焼酎やウイスキーも、アルコール1gあたり7kcalはあります。ビールやワイン、カクテルはアルコールのカロリーに糖質も加算されるので、つまりはお酒を飲むだけでカロリー過剰摂取につながるのです。
ビールの生中は1杯で200kcalですが、1杯で止められますか?美味しい食事と楽しい雰囲気でついつい3~4杯も飲んでしまうと・・・。大変( ̄▽ ̄;)
1 gあたり糖質とタンパク質は4 kcal、脂質は9kcalの熱量(カロリー)があります。アルコールは7kcalです。糖質・タンパク質・脂質は身体に必要な栄養であるのに対して、アルコールには熱量以外の栄養がありません。
つまりアルコールは単なる無駄なカロリーしかない!と言えます。
お酒の種類に関わらず、アルコール飲料と言う時点で、度数(アルコール濃度)が高いほど、そして量を沢山飲むほど、そのカロリーがどんどん加算されます。そしてビールや日本酒、ワイン、カクテルであればさらに糖質のカロリーが上乗せされ、さらにミルク系・クリーム系のカクテルならば脂質のカロリーも上乗せされます。蒸留酒であるウイスキーや焼酎は糖質を含まない分、ダイエット的にまだマシのような気になりますが「アルコールによる栄養のない無駄なカロリー」は必ず含まれていることは忘れてはいけません。
お酒の中でもマシなものはどれか?の前にアルコール飲料である時点で何を選んでもダイエット的にはよくないのは確実です。
アルコールとの付き合い方
お酒を飲むと普段はできていた食事管理・食事制限ができなくなる人が多いと言われています。アルコールの影響で理性がなくなり、自制心が低下してくるからです。
そうすると・・・アルコールのカロリーに加えて食事から恐ろしい量のカロリーを摂ってしまいます。なぜなら自制心が低下するから。
そして飲めば飲むほど自制心が低下して、さらに飲むようになり負のスパイラルに。翌日の胃もたれ、二日酔いにも繋がります。
しかし、カロリーが気になるからと言って、絶食はNGです。食べることでアルコールの吸収を遅らせることができるのです。アルコールのカロリーを抑える意味でノンアルコールビールやワインを積極的に取り入れてみましょう。最近のノンアルコールビールもワインも美味しくできています。
おつまみの選び方
お酒を飲むことでカロリー過剰&ビタミン・ミネラル不足になりやすいため、脂っこいものばかりではなく、あっさりした野菜や海藻類のメニューを意識して選びましょう。タンパク質が摂れる豆腐料理やお刺身もおススメです。お刺身は総じて糖質が少ないのですが、脂質も含めるなら魚よりイカ・タコ・貝のほうがカロリーは控えめです。
重要なことは、おつまみを食べすぎないように注意するとともに、酔っ払いすぎないようにすることです。チェイサーとして水を用意しておきましょう。
二次会は参加する?参加しない?
二次会は一次会よりもダイエットに良くない
二次会は酒がメインで、出てくる料理も塩分や脂質ばかりになるからです。一次会ではまだタンパク質がメインの料理(お肉やお魚)が出てきますが、二次会は塩分や油が主体のおつまみになります。お酒を飲むのがメインですし、帰りも遅くなるためよりダイエットに悪影響かつ次の日の疲れも増大します。二次会には参加せず、摂取したカロリーをなるべくチャラにするような行動を優先することをおススメします。駅から自宅前まではタクシーに乗らず歩いて帰る。酔いも醒まして帰れて一石二鳥です(笑)
歩いて帰る時間を考慮して早めの「おひらき」を心がけましょう。
管理栄養士おススメのおつまみ5選
- 枝豆
- 豆腐や海藻サラダ
- 豚肉料理
- ホタテのカルパッチョ
- まぐろの山かけ
枝豆のメチオニンがアルコール分解を助けてくれます。
豆腐や海藻、野菜に含まれる食物繊維がアルコールの吸収を遅らせてくれます。
アルコールの分解にはビタミンBが必要です。そのビタミンBが豊富な豚肉をおススメします。揚げ物以外のメニューだと尚良いでしょう。
ホタテに含まれるタウリンに解毒作用があります。他にタコやイカ、しじみなどもおススメです。オリーブオイルもアルコール吸収を遅らせてくれます。
マグロもビタミンB豊富でアルコールの分解を助け、長芋に含まれるムチン※1ネバネバがアルコールから胃腸を守ってくれます。
※1 【2023.11.10訂正】現在の研究では長芋に含まれるネバネバは「ムチン」ではないとの知見があります。該当部の記載について訂正をいたしました。
アルコールの分解にはビタミンBが必要です。そのビタミンBが豊富な食材をおつまみとして食べると良いでしょう。
吞みすぎない工夫を・・・
お酒の席では、酔いが回って好きなものばかり頼んでしまったり、アルコールが入ると満腹中枢がうまく働かずに食べる量を抑えられなくなったりすることがあります。おつまみを食べすぎないように注意するとともに、酔っ払いすぎないよう、チェイサーとして水を用意しておく、氷多めで呑む、などの工夫をしましょう。
そして、帰宅途中にうっかりコンビニに立ち寄ってアイスやスナック菓子などを買わないように気を付けましょう!
これから年末年始にかけて何かとイベントごとが増える季節。うまくお酒と付き合って血糖コントロールに繋げましょう☆
生活習慣病を改善したい方、気になっている方
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管理栄養士 腎臓病療養指導士
大都 宏子(だいと ひろこ)
私はここに来るまでの20年。多くの在宅で生活習慣病の療養をされている方に出会ってきました。病院とは異なり、自宅で食事療法に取り組まれる方の悩みや不安は千差万別。自分なりに取り組むもなかなか改善できない。何からすれば良いのかわからない、気づけば重症化していた・・・悩みは出会った人の数だけあったように思います。 ここでは、少しでもみなさんの不安や悩み解決の糸口になるような情報を発信していきたいと思います。