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roomマイコーチの部屋【管理栄養士からのアドバイス】

糖尿病の私、忘年会、クリスマス会はどうすれば良い?!外食を楽しみながら血糖コントロールのコツ


クリスマスに忘年会、年末年始、新年会・・・年末年始に向けて楽しいイベントが多くなりますね。特別な日の外食だけでなく

お付き合いで飲み会が続くなぁ、どうしよう・・。少しでも健康的な外食ができればなぁ・・そう思っている方も少なくないですよね。

そんなあなたにメニューを選ぶポイントや、カロリーコントロールのコツをお伝えします。

 

外食が太りやすいのは何故??

糖尿病の食事療法中でも外食は可能です。糖尿病の食事療法では、絶対に食べてはいけないというものはありません。継続するためには、エネルギー量(カロリー)やバランスなどのポイントを抑えて実践することが大切です。

気をつけるべきポイントを紹介します。

 

①カロリーを意識して食事をとる

一般的に、外食で出てくる食事の量は家庭で食べる量よりも多めです。また、糖質や脂質に偏ったメニューも多いため、外食ではどうしても摂取カロリー量が多くなる傾向があります。ごはんの量だけを見ても、家で食べる量の倍ほどになることもあります。これは働き盛りの男性でも満足できるように設定されているとも考えられます。つまり、女性にとっては多すぎる量と言えます。

家庭では自分の食べる量を調整できますが、外食では残せない方が多いですよね。
「腹八分目がよい」はその言葉通り、常に満腹感を得られる食べ方をしていると体重は増えやすくなり、血糖値にも影響されます。メニューにカロリー表記がされている場合はぜひ参考にしましょう。

 

②栄養バランスを整える

糖質・たんぱく質・脂質は、エネルギーを作るのに必要な栄養素です。エネルギーを作り出す過程を「代謝」といい、この代謝にはビタミンやミネラルなどさまざまな栄養素が必要です。そのため、同じ食品ばかりを食べていると栄養バランスに偏りが生じ、代謝されにくくなります。ついカロリーばかりを気にしてしまいがちですが、偏らないことも重要なポイントです。

肉料理ばかり、麺類ばかり炭水化物中心にならないよう、野菜の多いメニューをとり入れ、食事全体の栄養バランスを整えられるように意識しましょう。

 

③腹八分目を心がける

お腹いっぱい苦しくなるまで食事をしてしまったら、カロリー摂り過ぎの傾向です。バイキングやビュッフェなどで一時的に食べ過ぎただけであれば問題はありませんが、満腹まで食べないと気が済まないような癖がついてしまうと、体重はどんどん増えてしまいます。

「ちょっと物足りないな」と感じる腹八分目の量を心がけると、血糖コントロールにも良い効果が期待できます。

 

④しっかり噛んで食べる

満腹中枢が刺激されるまでには、食べ始めてから20分程度かかるといわれています。早食いの人が食べ過ぎてしまいやすいのは、満腹中枢が刺激されず、物足りなさを感じるためです。しっかり噛んで食べると食事をゆっくり摂ることができ、食べ過ぎを防ぐ効果があります。

生野菜やきのこ、海藻類など噛みごたえのある食材を摂り入れて、時間をかけて食べるように意識しましょう。口に運ぶ度に箸を置いたりするなどの工夫をしてみましょう。

 

メニュー選びのポイント

外食はどうしても炭水化物と脂質が多く、ビタミン・ミネラルが不足気味になります。まず第一にできるだけ野菜を多く摂れるメニューを選びましょう。



一品料理を選ぶ時は??

定食があれば定食スタイルが良いですが、無い場合は・・?

パスタやハンバーグ・カレーなどの単品料理を食べるときには、野菜サラダやスープをプラスしたり、材料に野菜を多く使っているメニューを選択しましょう。例えば、中華料理の場合は、とんこつラーメンのような肉が多く野菜が少ないものよりも、五目そばや中華丼・野菜タンメンのような野菜の多いものを選ぶと、カロリーを抑えつつ栄養バランスも整います。

から揚げやエビフライ・春巻きのようにカロリーの高いものは1〜2品に厳選にして、酢の物・刺身・漬物・サラダなど低カロリーなものを選びましょう。



お寿司はヘルシー??

お寿司1皿(2貫)の糖質は大体15gになります。白米ご飯は軽く一杯(一膳)の糖質は約37gなので、お寿司は2皿(4貫)で茶碗1杯分の糖質量に相当します。

なぜなら、すし飯には砂糖が含まれるため白米ご飯より糖質が増えるのです。最初にお椀やサラダを頼みましょう。野菜や海藻の食物繊維で糖質の吸収速度を遅くしてくれる効果が期待できます。魚よりイカ・タコ・貝のほうがカロリーは控えめのネタになります。

注意すべきメニューは巻物・いなり寿司です。ご飯の量が多いので注意しましょう。食べたい場合は、同行者とシェアすると良いでしょう。甘い卵焼きも糖質が高くなります。

お寿司を頼むときは、「シャリ(ご飯)少な目で」などと一言添えるとご飯の量を減らしてくれるお店もあります。


みんな大好き、牛丼は??

チーズやたまごをトッピングすると糖質の吸収がおだやかになるとも言われているので、血糖値の急上昇を予防する意味でたんぱく質の摂取量を増やす目的でのトッピングはありかもしれません。

各チェーン店で展開している「牛丼サラダ」「牛丼ライト」等はごはんではなく豆腐やサラダの上に牛肉などの具材が乗っています。たまにはこんなメニューを選んでも良いかもしれません。そこまでしたら牛丼じゃない!と思う人は「ご飯少な目」で注文する、サイドメニューでサラダやお味噌汁は頼むとよいでしょう。汁物や野菜を先に食べることで糖質の吸収を穏やかにできます。ただしドレッシングのかけすぎには注意してくださいね。

「つゆだく」にする方もいますが、そのつゆには糖分がたくさん含まれています。糖分も塩分も過剰摂取に繋がるので「つゆだく」は避けましょう。



 

外食はどんなところに気を付ければよい?

① 外食の頻度は週2回までを目安に

高カロリーや栄養バランスが乱れがちになりやすい外食でも、頻度が少なければ全く問題ありません。短期的に食べすぎたり飲みすぎたりしても、次に食べる食事や翌日の食事などを調整すれば、増加した体重は元に戻りやすいからです。例えば、揚げ物を食べたら次の食事は脂質を控えめに、丼ものを食べたあとはご飯の量を減らすなどして調整します。

外食をするかどうかよりも問題なのは『頻度』です。外食が続けば続くほど、消費できなかったエネルギーが脂肪として蓄積されていき、さらに気も緩みがちになります。

外食をするときは、頻度が多くなりすぎないように気をつけましょう。だいたいの目安として、多くて週に2回までが理想です。(ランチも含みます)

仕事をしていると人付き合いが増えて飲み会などの会食が多くなります。特に歓送迎会シーズンや年末年始は会食が増える傾向にあるので、注意が必要です。たった一回の会食で体重増加や血糖コントロールに悪化に繋がることはほとんどありませんが、会食などのイベントが連続してしまう場合はエネルギーが消費されにくく、脂肪として蓄積していきます。

1週間に2回までが理想ですが、そうもいかない週もあるでしょう。そんな時は、ランチも含めて月8回までに留めるよう工夫しましょう。イベントが重なる時期は特に、連日連夜続かないようにスケジュールを工夫しましょう。

 

② 外食はランチがおススメ

外食のメニューの多くは脂ものや糖質をたくさん含んでいるので、食べるのであればカロリーが消費されやすい昼食がおすすめです。

夕食を食べたあとは、ほとんどの人が寝るだけなのでカロリーを消費できず体重増加に繋がりやすくなります。また、体内には「BMAL1(ビーマルワン)」と呼ばれる肥満遺伝子があります。これは体内リズムに合わせて変動するとされており、夜は働きが高まるため太りやすくなります。夜に外食をするときは野菜や良質のたんぱく質を中心に、低カロリーで消化されやすい料理を選ぶと良いでしょう。

 

③ お店を選ぶ

食後に散歩ができるような立地のお店を選ぶと、食事後の消化を助けることができます。最寄りの駅からタクシーを使うほどの距離でもない・・そんな立地のお店を選ぶのも良いでしょう。

また、プリフィックススタイルで選べるお店を選ぶのも良いでしょう。テーブルに運ばれて来たワゴンの中から食材と調理法をオーダーできるプリフィックススタイルのお店では、お腹の空き具合、体調、カロリー等に合わせて選ぶことができます。

多くの人が集まる場合、シェアする料理を注文することで、選択の幅を広げつつ、食べ過ぎを防ぐことができます。中華料理の場合、コース料理より円卓で回すのも良いかもしれません。

積極的に幹事になってコントロールしやすいお店を選んでも良いですね。あえて飲み放題をつけないのもアルコール量を調整するには良いかもしれません。

 




~焼き鳥~

おすすめの串は・・ ・ささみ ・砂肝 ・ねぎま ・ハツ ・むね

テーブルに七味や辛子など調味料があれば、それらを使って味を変えることで飽きずに美味しく楽しめます。

皮やつくねは避けましょう。ねぎまは半分ネギなのも野菜が取れてよいですよね。タレにすると糖質が増えるので、塩味を選ぶとベターです。野菜の串もお忘れなく☆

 

 

賢く付き合って血糖コントロールを。

 

1日くらい食べ過ぎたとしても、すぐに体重が増えるわけではありません。食べたものが脂肪に変わるのは48時間とされています。

エネルギーとして使われずに残る前に、体を早めにリセットしましょう。食べ過ぎた次の日は食事の調整はもちろん、他にも気を付けたいポイントがあります。食事を多く摂っているということは塩分も多く摂っていることになります。塩分を摂り過ぎるとむくみやすくなるので、運動をして血流を促したり、マッサージをしたりなどの方法があります。

食べ過ぎた次の日は調整日として食事や行動に意識を向けましょう。




生活習慣病を改善したい方、気になっている方

日々の食事の中で血糖値のコントロールに悩まれている方も多いと思います。「マイコーチ」では糖尿病治療に配慮した、エネルギーや塩分を調整したお弁当をご用意しております。 只今、無料カウンセリングを受付中です。この機会にぜひご相談して下さいね。



  • 管理栄養士 腎臓病療養指導士

    大都 宏子(だいと ひろこ)

    私はここに来るまでの20年。多くの在宅で生活習慣病の療養をされている方に出会ってきました。病院とは異なり、自宅で食事療法に取り組まれる方の悩みや不安は千差万別。自分なりに取り組むもなかなか改善できない。何からすれば良いのかわからない、気づけば重症化していた・・・悩みは出会った人の数だけあったように思います。 ここでは、少しでもみなさんの不安や悩み解決の糸口になるような情報を発信していきたいと思います。